No.11:指示待ちで、自分から動こうとしない。
「最近の若者は、指示待ちで困るよ」 居酒屋で、隣の席から聞こえてくる、課長職らしき男性の愚痴。あなたも、一度は同じような言葉を口にした、あるいは心の中で思ったことはないでしょうか。
「これくらい、自分で考えてくれよ…」と。
かつての僕も、そうでした。部下が自分で動いてくれないのは、彼らの「主体性の欠如」が問題なのだと、本気で信じていました。しかし、あるプロジェクトでの大失敗を経て、僕は気づいたのです。部下が「指示待ち」になるのは、100%、上司である僕の責任だったのだと。
なぜなら、僕は部下に「仕事のやり方(How)」は細かく教えても、最も重要な「仕事の目的(Why)」を、全く伝えていなかったからです。
考えてみてください。
あなたは、目的も分からず、ただ「このネジを、右に3回回せ」と言われ続けたら、どう思うでしょうか?
おそらく、何も考えず、ただ言われた通りにネジを回すだけの「作業者」になるでしょう。
そして、もしネジが固くて回らなくても、「どうすればいいですか?」と、次の指示を待つだけです。
しかし、もし「このネジを回すのは、赤ちゃんの安全を守るベビーベッドを、絶対に壊れないように組み立てるためだ」という目的が共有されていたら、どうでしょうか。
あなたは、ただネジを回すのではなく、「もっと強く締めた方がいいかもしれない」「この部品は、本当にこれで合っているだろうか?」と、自ら考え、工夫し始めるはずです。
僕たちは、部下に「考えろ」と言いながら、実は、彼らから「考える材料」を奪ってしまっているのです。
もしあなたが、部下の「指示待ち」に悩んでいるのなら、一度、あなたの仕事の任せ方を見直してみてください。
あなたは、部下に「作業」を指示していますか? それとも、胸が熱くなるような「目的」を、共に分かち合っていますか?
その小さな違いが、あなたのチームを、そしてあなた自身の未来を、劇的に変えることになるかもしれません。
「BONDS-METHOD」の全体像や、今回ご紹介した以外の思考法について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。あなたのマネジメントや働き方を、根本から変えるヒントがここにあります。
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