新しい職場で絶対にやってはいけないたった一つのこと。あなたの評価を地に落とす致命的な過ち

新しい職場で絶対にやってはいけないたった一つのこと。あなたの評価を地に落とす致命的な過ち[No43]

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その「正論」が、あなたの評価を地に落とす

新しい部署への異動。リーダーとしての、新しいチームへの着任。あるいは、覚悟を決めた、新しい会社への転職。

その時、あなたの胸には、希望と野心が燃え盛っているはずです。

「俺が、このチームを劇的に変えてやる!」 「自分の力を証明し、一日でも早く認められたい!」

その高い志と意欲は、リーダーとして、一人のプロフェッショナルとして、極めて尊いものです。しかし、その燃え盛る情熱が、実は、あなたの評価を地に落とし、部下たちの心を永遠に閉ざさせてしまう「致命的な過ち」の引き金になることを、あなたはまだ知らない。

多くの意欲的なリーダーが、新しい環境で、全く同じ過ちを犯します。 それは、着任早々、自分の「正しさ」を証明しようと、躍起になること。

「このチームのやり方は、どう見ても非効率だ。明日から変えよう」 「前任者のやり方は古い。私が前の部署で成功した、このやり方に従ってもらう」 「まずは、私の所信表明を聞いてほしい」

その自信に満ちた「正論」は、残念ながら、誰の心にも響きません。

それどころか、あなたが良かれと思って放ったその言葉は、古参の部下たちの心の中に、「この新しい上司は、俺たちのことを何も分かっていない、ただの独裁者だ」という、分厚く、決して崩れない強固な壁を、一瞬で築き上げてしまうのです。

彼らにとって、あなたが頭ごなしに否定しているのは、単なる「仕事のやり方」ではありません。それは、彼らが、かつての仲間と共に、汗と涙を流しながら積み上げてきた、「歴史」であり、「文化」であり、「プライド」そのものなのです。

では、新しいリーダーが、新しいチームで、最初に、本当にやるべきことは、一体何なのでしょうか。

私が、幾度となく壁にぶつかり、数々の痛い失敗の末にたどり着いた、たった一つの、しかし最も重要な答え。 それは、**「何もしないこと」**でした。

正確に言うと、「何も、変えようとしないこと」です。そして、その代わりに、やるべきことは、ただ一つ。部下、一人ひとりの話を、ただ、ひたすらに、耳と心を傾けて「聞くこと」

この記事では、新しい職場で最速で信頼を勝ち取り、やがて真の変革リーダーとなるための「最初の90日間」の完全な行動指針を、心理学的な裏付けと共に、具体的かつ実践的に解説していきます。

改革を急いではいけません。信頼関係という、強固で揺るぎない土台を築き上げる前に、どんなに立派な改革の家を建てようとしても、それは脆く崩れ去る、砂上の楼閣にすぎないのですから。

第1章:なぜ「最初の一手」で、あなたの評価は決まってしまうのか?

新しい職場でのあなたの振る舞いは、常に虫眼鏡で見られていると言っても過言ではありません。特に、着任してから数週間、いわゆる「ハネムーン期間」の言動は、その後のあなたの評価を決定づける、極めて重要な意味を持ちます。

あなたの印象を支配する「初頭効果」という心理学の罠

心理学には「初頭効果」という有名な法則があります。これは、人は、相手に対して最初に与えられた情報や印象に、最も強く影響を受けるというものです。一度「この人は、こういう人だ」というレッテルが貼られてしまうと、その後の行動が色眼鏡で見られ、その印象を覆すのは非常に困難になります。

例えば、着任早々に高圧的な態度を取ってしまえば、「あの人は独裁者タイプだ」という第一印象が形成されます。その後、あなたがどんなに丁寧なコミュニケーションを心がけても、「何か裏があるんじゃないか」「本性を隠しているだけだ」と、ネガティブに解釈されやすくなってしまうのです。

新しい職場での「最初の一手」は、あなたのその後の運命を左右する、まさにクリティカルな一手に他なりません。

新しいリーダーが犯しがちな「3つの致命的な過ち(Three Deadly Sins)」

では、具体的にどのような行動が、あなたの評価を地に落としてしまうのでしょうか。ここでは、多くの意欲的なリーダーが良かれと思って犯してしまう、3つの致命的な過ちを紹介します。

1. 過去の否定(The Sin of Negation)―「前任者は…」「今までのやり方は…」 これは、最も多く、そして最も破壊的な過ちです。 「前任者の〇〇さんは、なぜこんな非効率なやり方を放置していたんだ?」 「この会議は無駄が多い。私がいた部署では、こんなやり方はあり得なかった」 あなたにとっては、客観的な事実に基づいた合理的な指摘のつもりかもしれません。しかし、チームのメンバーにとっては、それは自分たちがこれまで積み上げてきた歴史とプライドへの、正面からの攻撃として受け取られます。 彼らが守ってきたやり方には、あなたにはまだ見えていない、何らかの合理的な理由や、過去の失敗から生まれた教訓が隠されているかもしれません。また、前任者がメンバーから慕われていた場合、その人を否定することは、メンバー全員を敵に回すに等しい愚行です。

2. 性急な改革(The Sin of Haste)―「明日から、こう変える」 「早く成果を出して、自分の能力を認めさせたい」という焦りから、チームの現状や人間関係、業務の背景にある複雑な事情を十分に理解しないまま、自分の過去の成功体験に基づいた改革を強行しようとする過ちです。 「私が〇〇社で成功させた、このフレームワークを導入する」 「理由は後で説明するから、とにかく明日からこの新しいルールに従ってほしい」 この種の行動は、メンバーの目には、現場を無視した**「空降りの独裁者」**の横暴としか映りません。たとえあなたの改革案が正しかったとしても、メンバーの心が離れてしまえば、改革は決して定着せず、あなたは孤立無援の状態に陥ります。

3. 一方的な演説(The Sin of Monologue)―「私のビジョンは…」「私の方針は…」 リーダーとして、自らのビジョンや方針を語ることは、もちろん重要です。しかし、それを着任早々、メンバーの意見や感情を無視して、一方的に語り続けてしまうのは致命的です。 「聞く」よりも「話す」ことに時間を使い、自分の経歴や過去の武勇伝を延々と語り、メンバーが口を挟む隙を与えない。このようなリーダーは、「自分のことしか考えていない、自己顕示欲の塊だ」と見なされます。信頼関係の第一歩は、まず相手を理解することから始まります。自分の話を聞いてほしいなら、まず、相手の話を聞かなければなりません。

これらの過ちを犯してしまう背景には、新しい環境への不安の裏返しとしての過剰な自己防衛や、「自分のやり方が絶対的に正しい」という無意識の思い込みがあります。しかし、どんな理由があれ、一度失った信頼を取り戻すのは、極めて困難な道のりになることを、肝に銘じる必要があります。

第2章:「何もしない」という、最も戦略的なアクション

では、致命的な過ちを犯さないために、新しいリーダーは、着任後、具体的に何をすべきなのでしょうか。その答えは、逆説的ですが「何もしないこと」、正確に言えば「意図的に、性急な意思決定や変更を加えないこと」です。これは、無気力な傍観とは全く異なる、極めて能動的で戦略的なアクションなのです。

世界標準のリーダーシップ論「最初の90日」

このアプローチは、決して私の個人的な経験則だけではありません。世界的なリーダーシップ論の権威である、ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ワトキンス教授は、その世界的ベストセラー『The First 90 Days(邦題:最初の90日)』の中で、新しい役職に就いたリーダーが成功するための鍵は、最初の90日間でいかに効果的に「学習」し、組織を「診断」できるかにかかっていると説いています。 彼は、性急なアクションを起こす前に、ビジネスの状況、組織の力学、そしてチームの文化を深く理解するための期間を設けることの重要性を強調しています。この「移行期間」をどう過ごすかが、その後の成功を大きく左右するのです。

「何もしない」期間に、リーダーが全神経を集中すべき「3つのL」

「何もしない」と決めた期間、リーダーは暇を持て余すわけではありません。むしろ、これまでのキャリアで最も神経を研ぎ澄まし、以下の「3つのL」に全エネルギーを注ぐべきです。

1. Listen(聞く)― アンテナを最大にする これが最も重要な活動です。チームメンバー一人ひとり、関係部署のキーパーソン、時には顧客や取引先に至るまで、あらゆるステークホルダーの話に、ただひたすら耳を傾けます。彼らの言葉を通じて、組織のリアルな姿を浮かび上がらせていきます。何を、どのように聞くべきかについては、次章で詳述します。

2. Learn(学ぶ)― 探偵のように学ぶ 「聞く」ことと並行して、あらゆる情報源から、チームとビジネスについて学びます。

  • 公式な情報:過去の事業計画書、会議の議事録、業績データ、業務マニュアル、組織図など。
  • 非公式な情報:メンバー間の力関係、部署内に存在する派閥、過去の成功体験や手痛い失敗談、チームの「暗黙のルール」や独特の文化、キーパーソンは誰か、など。 これらの情報をパズルのピースのように集め、組織の全体像を立体的に理解していきます。

3. Look(観る)― 評価せずに、ただ観察する 優れたリーダーは、優れた観察者でもあります。評価や判断のフィルターを一旦外し、ありのままの事実を観察することに徹します。

  • 会議で、誰が最も影響力のある発言をしているか?
  • メンバー同士は、どのようなコミュニケーションを取っているか?(チャットか、対面か、非公式な会話か)
  • 業務プロセスの中で、どこにボトルネックがありそうか?
  • オフィスの空気は、活気があるか、それとも澱んでいるか? 言葉にならない情報、いわゆる「空気」を読むことも、組織を診断する上で極めて重要なスキルです。

この「Listen, Learn, Look」に徹する「何もしない」期間は、いわば、本格的な手術に臨む前の、精密な診察と検査の期間です。この診察を怠って、いきなりメスを入れようとすれば、患者(組織)を死なせてしまうことになりかねないのです。

第3章:信頼を築く最強の武器「傾聴」の技術と、聞くべき魔法の質問リスト

「何もしない」期間の最重要活動である「Listen(聞く)」。しかし、ただ話を聞くだけでは不十分です。相手の心を開き、本音を引き出し、強固な信頼関係を築くためには、高度な「傾聴」の技術が求められます。

信頼関係構築のロードマップ:最初の1ヶ月で全員と1on1を実施する

チームに着任したら、最初の1ヶ月の最優先事項として、直属の部下全員と、最低でも1時間ずつの1on1ミーティングを設定しましょう。

  • なぜ1on1か?:会議などのオープンな場では、どうしても建前や遠慮が先に立ちます。1対1のクローズドな空間だからこそ、人は安心して本音を語ることができるのです。
  • 雰囲気づくり:会議室のような堅苦しい場所ではなく、可能であればカフェやリラックスできるスペースで行うのが理想です。リーダーは、PCを閉じ、メモを取る手も一旦止めて、「あなたの話を、100%集中して聞きます」という姿勢を全身で示すことが重要です。

ただの「ヒアリング」で終わらせないための「傾聴」の基本姿勢

傾聴の目的は、単に「情報を得ること」ではありません。それ以上に、「私は、あなたのことを一人の人間として深く理解しようとしています。あなたの歴史と価値観に、最大限の敬意を払っています」というメッセージを、非言語的に伝えることにあります。

  • 評価・判断をしない(Non-judgmental):相手の話に対して、「それは違う」「もっとこうすべきだ」といった、自分の価値観に基づいた評価や判断を、決して挟んではいけません。ただ、「そうなんですね」「あなたは、そう感じているんですね」と、事実として受け止めることに徹します。
  • 話を遮らず、沈黙を恐れない:相手が話している途中で、自分の意見を言いたくなっても、ぐっとこらえます。相手が言葉に詰まり、沈黙が流れたとしても、焦って次の質問を投げかけてはいけません。その沈黙は、相手が心の奥底にある、本当に伝えたい言葉を探している、貴重な時間なのです。
  • アクティブリスニングの実践:効果的な相槌(「なるほど」「ええ」)、うなずき、相手の言葉を繰り返す(ミラーリング)、「つまり、〇〇ということですね」と要約して確認するといった、積極的な聞く姿勢(アクティブリスニング)が、相手に「ちゃんと聞いてもらえている」という安心感を与えます。

相手の心を開く「魔法の質問リスト20選」

1on1で何を話せばいいか分からない、というリーダーのために、そのまま使える質問リストを用意しました。これらの質問を組み合わせることで、自然な会話の流れの中で、相手の多面的な理解を深めることができます。

【あなた自身について(自己理解)】

1. 〇〇さんのこれまでの経歴や、このチームに来るまでのストーリーを、差し支えなければ教えていただけますか?

2. この仕事をしていて、一番「やってて良かった!」と感じるような、やりがいは何ですか?

3. 逆に、この仕事の「ここが大変だ…」と感じる部分があれば、教えてください。

4. お仕事以外で、何か情熱を注いでいることや、好きなことはありますか?

5. ご自身の「これは誰にも負けない」という強みと、これから「もっと伸ばしていきたい」と思っていることは何ですか?

【チーム・組織について(組織理解)】 

6. このチームの、一番の強みや、〇〇さんが「好きだな」と感じる部分はどこですか?

7. もし、このチームをさらに良くするために、一つだけ魔法が使えるとしたら、どこを、どう変えたいですか?

8. チームの中だけで通じる「暗黙のルール」や、独特の「お作法」のようなものはありますか?

9. チームの中で「この人の、こういうところは本当にすごい」と尊敬できる方がいれば、教えてください。

10. 私の前にいらっしゃった〇〇さん(前任者)は、どんなリーダーでしたか?特に、尊敬できる点があれば、ぜひ教えてほしいです。

【仕事のやり方について(業務理解)】

11. 〇〇さんが担当されている業務について、初心者の私に分かるように、全体の流れを教えてもらえませんか?

12. その業務を進める上で、「ここのツボだけは絶対に外せない」という、最も重要なポイントは何ですか?

13. チーム内のコミュニケーション(会議、チャットなど)で、うまくいっている点、もっと改善できる点はありますか?

14. 私たちのチームは、他の部署から、どんな風に見られているか、耳にしたことはありますか?

15. 正直なところ、「これ、本当は無駄なんじゃないか?」と感じている会議や報告書はありますか?

【私(新しいリーダー)への期待について(関係構築)】

16. 新しいリーダーである私に、まず最初に何を期待しますか?あるいは、何をされると困りますか?

17. 私が、良かれと思ってやったことが、かえって〇〇さんの仕事の邪魔にならないように、気をつけるべきことがあれば教えてください。

18. 〇〇さんが、上司からどんなサポートや関わり方をされると、最も「よし、頑張ろう!」という気持ちになりますか?

19. 私とのコミュニケーションで、やりやすい方法(チャット中心、15分の立ち話、週1の定例など)はありますか?

20. 最後に、これから一緒に働く上で、このチームを率いる私に、何か一つだけ伝えておきたいことはありますか?

これらの質問に、正解はありません。大切なのは、質問の答えそのものよりも、相手を深く知ろうとする、あなたの真摯な姿勢なのです。

第4章:「聞き手」から「変革のリーダー」へ。信頼を成果に変えるステップ

徹底的な「傾聴」を通じて、チームメンバーとの信頼関係という強固な土台を築いた後、いよいよあなたは「最高の聞き手」から「変革のリーダー」へと、その役割を変えていきます。しかし、そのプロセスもまた、決して焦ってはいけません。

ステップ1:学習結果の共有と「早期の小さな成功(Early Win)」の創出

全員との1on1を終えたら、最初のチームミーティングを開きます。そこで、あなたが一方的に所信表明をするのではありません。

  • 学習結果の共有と、認識のすり合わせ 「皆さん、貴重な時間をありがとうございました。皆さんからお話を伺った結果、私は、このチームの強みを〇〇、そして課題を△△だと理解しました。この私の認識は、皆さんの実感と合っていますか?何か補足や、違うと感じる点はありますか?」 このように、まずはあなたの「学習結果」をチームにフィードバックし、認識のズレがないかを確認します。このプロセスは、「リーダーは、私たちの声をちゃんと理解してくれた」という信頼感を、さらに強固なものにします。
  • 信頼を勝ち取る「Early Win」 その上で、メンバーから上がった課題の中で、すぐに着手でき、リスクが低く、誰もが「良くなった」と実感できる小さな改善を実行します。 「皆さんから『無駄ではないか』という意見が多かったA会議ですが、まずは試験的に、来月から隔週開催にしてみませんか?」 この「Early Win(早期の小さな成功)」を意図的に作り出すことで、チームの中に「このリーダーは、口先だけでなく、ちゃんと行動してくれる人だ」「この人と一緒なら、チームは変われるかもしれない」という、ポジティブな期待感が生まれます。

ステップ2:チームのビジョンを「独裁」から「共創」へ

信頼の土台と、変化への期待感が生まれたら、次はいよいよチームが目指すべき方向性、つまり「ビジョン」を打ち立てます。しかし、ここでもリーダーが一人で考えたビジョンをトップダウンで押し付けてはいけません。

  • ビジョン創造ワークショップの実施 「皆さんが1on1で語ってくれた想いや価値観をヒントに、私たちのチームが、半年後、1年後、どんなチームになっていたら最高か、全員で考えてみませんか?」 このように、ビジョンを創るプロセスそのものに、メンバー全員を巻き込むのです。彼らが自分たちの言葉で語り、議論し、創り上げたビジョンは、「上から与えられた目標」ではなく、「自分たちの物語」として、強い当事者意識と内発的なモチベーションを生み出します。

ステップ3:過去への敬意を込めて、変革の号令をかける

強固な信頼関係、変化への期待感、そして共有されたビジョン。これらの土台がすべて整った時、初めて、あなたは本格的な変革の号令をかける資格を得ます。 その際のスピーチも、極めて重要です。 「これまでのやり方は、間違っていた」という、過去を否定する言葉は決して使ってはいけません。 「皆さんが、〇〇さん(前任者)と共に築き上げてきた、△△という素晴らしい強みと歴史。その土台の上に、我々が全員で描いた□□という未来のビジョンを達成するために、今日から、〇〇という新しいやり方に、チーム一丸となって挑戦しませんか?」 このように、過去への最大限の敬意と、未来への希望を繋げるストーリーとして語ることで、メンバーは初めて、前向きな気持ちで、あなたのリーダーシップについていこうと決意するのです。

【まとめ】最高のリーダーは、最高の「聞き手」から始まる

新しい職場で、新しいチームで、絶対にやってはいけない、たった一つのこと。 それは、着任早々、焦って自分の「正しさ」を証明しようとすることです。

その衝動をぐっとこらえ、あなたが最初にやるべきこと。 それは、「最高の聞き手」に徹すること。 チームが紡いできた歴史、育んできた文化、そして、そこにいる一人ひとりのメンバーが持つ、喜び、悲しみ、誇り、不安。その全ての「物語」に、最大限の敬意を払うことです。

改革を急がないでください。 あなたが聞けば聞くほど、彼らもまた、あなたのことを知ろうとし始めます。 あなたが彼らを理解すればするほど、彼らもまた、あなたをリーダーとして認め始めます。

信頼という、深く、強固な土台を築き上げる前に、どんなに立派な改革の家を建てようとしても、それは、メンバーの小さな溜息一つで崩れ去ってしまう、砂上の楼閣でしかないのですから。 真のリーダーへの道は、決して派手ではありません。それは、地道に、誠実に、一人ひとりの心に耳を傾けることから始まるのです。


BONDS-METHOD」の全体像や、今回ご紹介した以外の思考法について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。あなたのマネジメントや働き方を、根本から変えるヒントがここにあります。

  • BONDS-METHOD記事への誘導: BONDS-METHODの全体像や思想についてさらに詳しく知りたい読者のために、以下の記事へのリンクを設置します。

note記事:https://note.com/embed/notes/nee2435a4f8e6


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