No.22:チーム内に「どうせ無理」という諦めムードが蔓延している。
「来期の目標は、売上200%達成だ!みんなで頑張ろう!」
もし、あなたのチームが、過去の失敗体験を引きずり、「どうせ無理だ」という諦めムードに支配されているとしたら。リーダーである、あなたのこの熱い言葉は、残念ながら、彼らの心には全く響きません。むしろ、「また、夢みたいなこと言ってるよ…」と、心を閉ざさせてしまう、逆効果にさえなるでしょう。
かつての僕も、そうでした。高い目標を掲げ、熱意を伝えれば、いつかチームは変わってくれるはずだ、と。しかし、現実は、無情でした。僕が語れば語るほど、チームの空気は、どんどん冷えていく。
この悪循環から、どうすれば抜け出せるのか。 長年悩み続けた僕が、たどり着いた答えは、衝撃的なものでした。
それは、リーダーが、一度、チームの「目標」を、潔く“捨てる”ことでした。
そして、目標を捨てる代わりに、僕がチームに提案したのは、**「絶対に、100%、誰がやっても、失敗しようがない、極めて馬鹿げた、小さな行動」**を、全員でやってみることでした。
例えば、それは、「今日の午後3時に、全員で、一斉に、その場で、1回だけジャンプする」というような、本当に、どうでもいいことです。
そして、午後3時。僕たちは、実行しました。シーンと静まり返ったオフィスで、僕のチームだけが、一斉に、無言で、ジャンプする。
その直後、誰からともなく、クスクスと笑い声が漏れ始めました。そして、僕は、満面の笑みで、こう宣言するのです。 「みんな、やったな!我々は、今日、チームで設定した目標を、完璧に達成したぞ!」と。
バカバカしい、と思うでしょうか。 しかし、この「小さな、しかし、確実な成功体験」こそが、「どうせ無理」という、チームに巣食う、強力な“絶望ウイルス”に対する、唯一のワクチンなのです。
「目標を達成する=気持ちがいい」。 この、当たり前の感覚を、忘れてしまったチームに、思い出させてあげる。
高い目標を語る前に、リーダーがやるべきことは、たった一つ。 チームに、小さな「成功」を、プレゼントすること。
もし、あなたのチームが、諦めムードに沈んでいるなら、試してみてください。 明日、全員で達成できる、馬鹿げた目標を。
その小さな一歩が、あなたのチームを、再び、未来へと歩き出させる、大きな一歩になるはずです。
「BONDS-METHOD」の全体像や、今回ご紹介した以外の思考法について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。あなたのマネジメントや働き方を、根本から変えるヒントがここにあります。
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