サラリーマンなど個人で不動産投資やYouTubeなどで副収入を得ている方の中には、「法人化」を検討している方もいるのではないでしょうか?
不動産などの副業で個人資産を管理する会社のことをプライベートカンパニーといいます。
そこで今回は、そもそもプライベートカンパニーとはどのようなものなのか、会社設立方法やプライベートカンパニーのメリット・デメリットについて説明をします。
不動産投資のほか株式投資・副業などを行っているすべての方に参考になる内容です。
年収が700万円を超えたら、資産運営会社が良いって聞いたんだけど会社員でもできるのかな?全くわからないから、どのようなメリット・デメリットがあるのか、節税もできるみたいだから考えてみよう。
資産管理会社(プライベートカンパニー)とは
資産管理会社(プライベートカンパニー)とは、個人資産を管理したり副業などの小規模事業を行う会社のことをいいます。
では、資産管理会社(プライベートカンパニー)の主な特徴から見ていきましょう。
資産管理会社(プライベートカンパニー)の主な特徴は3つあります。
年収がある程度高くなると節税ができるということで、資産管理会社に資産を持たせた方が節税になる場合に、設立することを検討しましょう。
・自らの個人資産の管理を目的とした会社。
・プライベートカンパニーともよばれ、サラリーマンでも設立ができる。
・税務的なメリットが多いため、節税対策が主な設立理由。
年収が1000万円を超えるサラリーマンの資産管理会社(プライベートカンパニー)の活用方法
資産運用や副業をおこなっているサラリーマンは資産管理会社(プライベートカンパニー)を設立することでメリットを得られます。
プライベートカンパニーは、一般的な事業会社ではなく、主に個人資産を管理します。
個人資産の管理とは、具体的に不動産や株式投資などが該当します。
一般的な事業を行うことを目的とする会社ではなく、個人名義の不動産や株式投資などを法人名義で行うことによって、税制面でのメリットなどを受けることが目的の会社です。
設立する目的である、節税のポイントは、所得税率と法人税率の差にあります。
この差を利用することで、サラリーマンでも節税ができるのです。
そのため、サラリーマン給料や副業の収入が高収入であればあるほど税負担は上がっていきますので、資産管理会社(プライベートカンパニー)を設立を設立するメリットが得られるのです。
サラリーマンの給料と不動産などの副業の収入が上がると、個人の所得だと最大55%になります。
これに対して法人税率は最大でも34%ですので、21%の差が生まれることになります。
資産管理会社(プライベートカンパニー)を利用する事業としては、不動産事業が多い傾向が見られます。
不動産から得られた収入を資産管理会社(プライベートカンパニー)で管理することで、節税のメリットが得られるのです。
会社が1つあると、いろいろな節税ができる。税務メリットを多く取れる。
プライベートカンパニーを持つメリット
資産管理会社(プライベートカンパニー)は、自分自身の持っている個人資産の管理を目的として設立した会社です。
そのため、自分自身の個人資産を運用管理する業務だけを行うために、会社、法人を設立することで税務的に有利になるのです。
その際、役員報酬を0円にすると、税金の計算の手間が小さくなリマス。
資産管理会社(プライベートカンパニー)を設立するリスクは、自宅を登記する必要があるため、会社名から自宅がバレてしまうことがあります。
節税のために作られる「資産管理会社」ですが、いろいろなものを経費にでき、家族も役員にできるなど、お得な点がたくさんあります。
資産管理会社(プライベートカンパニー)設立の目安は、少なくとも年収700万以上であることを考慮しましょう
資産管理会社(プライベートカンパニー)はサラリーマンでもつくれます。
株式会社や合同会社など形態は様々ですが、一般的な形式なら法務局へ登記すれば、誰でも設立できます。
設立する手続きは複雑なので、専門家へ委託するのが早くて便利です。
しかし、サラリーマンの場合は、本業の会社の就業規則などはよく確認しておく必要があります。
副業が禁止されている場合、不動産賃貸や株式などの売買は認められていても、他の会社(資産管理会社)から給料をもらうことは認められないケースが多いからです
副業でうまくいっても、本業で躓いては本末転倒でしょう。
また、副業がない人には、資産管理会社(プライベートカンパニー)のメリットがないのでやめておきましょう。
プライベートカンパニーを持つ際に、有利になる年収は?
サラリーマンが資産管理会社の検討をする年収は、事業内容や社会保険の状況などにより様々です。
15%~55%の所得税率(住民税含む)と、21%程度~35%程度の法人税率(こちらも住民税等含む)の有利・不利が入れ替わるのは、副業と合わせて年収700万円程度となるケースが多くなります。
もちろん、所得税と法人税以外にも、社会保険料や設立費用なども考慮した上で、資産管理会社を作るかどうか検討して頂きたいと思います。
プライベートカンパニーを持つメリットは、すべてのサラリーマンにあるわけではありません。
このように所得税と法人税の税率の違いを利用した節税対策なので、誰でも有利になるわけではなく、年収が法人税よりも高くなる場合に限られます。
資産管理会社(プライベートカンパニー)節税対策となる経費算入
資産管理会社を使った節税で、大きなメリットの1つに経費算入があります。
例として以下のようなものがあげられます。
- 会合での食事代(会議費)
- パソコンやプリンターなどの備品・消耗品費
- 生命保険
- 不動産投資の際の土地取得分の借入金利息など
- 株主総会や投資セミナーなどへの旅費交通費
- 旅費規程等の日当
- 毎月払う家賃(社宅扱い)
このように、プライベートカンパニーの経費にすることができます。
一般的には、家賃のうち最大で85%程度を会社の経費にすることが可能です。
加えて、役員にした家族に給料を払い、所得を分散することで、節税が可能です。
ただし、業務にまったく関与していなかったり、取締役会などの重要な会議に出席していなかったりして、勤務実態が認められない場合には、税務署から給与はなかったものとして否認される可能性もあるので注意しましょう。
プライベートカンパニー設立はどの形態が良い?
一口に会社といっても会社には以下のようにさまざまな形態があります。最も一般的な会社の形態は株式会社でしょう。
- 株式会社
- 合同会社
- 合名会社
- 合資会社
プライベートカンパニー設立は、費用が安く手続きが簡単な方法を選ぶ
合同会社は登録免許税6万円から設立することが可能です。
株式会社の場合、登録免許税が最低15万円かかり、定款認証という手続きも必要となり、定款認証には5万円かかります(加えて登記申請用の謄本の請求手数料がかかります)。
つまり、株式会社の場合、最低でも合計21万円ほどかかるのです。
さらに合同会社の場合、ランニングコストも株式会社に比べて安くなります。
なぜなら、決算公告義務や定期役員改選義務などが合同会社にはないため、公告を官報に掲載するとしたらかかる費用の約7.5万円がかかりません(ただし株式会社の場合も掲載場所として官報を選択しなければ実質費用はかかりません)。
費用が安いだけではなく、株式会社と同様の税制メリットを受けることができることも合同会社がおすすめの理由になります。
プライベートカンパニーの合同会社は、株式会社と同じ節税メリット
合同会社に馴染みがないため、株式会社と同様の税制メリットが受けられるか不安に思う方も多いでしょう。
しかし、合同会社は株式会社と同じく法人税が適用されますので、株式会社と合同会社を選ぶのであれば、合同会社を選ぶことを選択肢に入れてみてください。