経済的・精神的な自由を手に入れる早期リタイア術
「人生100年時代」と言われ、70代・80代でも働き続けなければならない世の中が迫っています。
そんな中注目を集めているのが米国で誕生した「FIRE:ファイア」という考え方です。
単純に早期退職するというだけではなく、「資産運用によって不労働所得を得る=経済的に自立する」ことがポイントです。
FIREには、完全に仕事を辞め不労働所得だけで生計を立てる「フルFIRE」と、不労働所得を得ながら自分の好きな仕事を続ける「サイドFIRE」があります。
それでは具体的に見ていきましょう!!
フルFIREとは
経済的自立に加えて仕事を完全に辞めて、不労働取得(資産運用の収入)だけで生きていくこと。
例:FIRE後に生活費として、年300万円が必要な場合、FIREに必要な金額7500万円(利回り4%の場合) 毎月20.5万円を20年積立投資すると達成可能。(利回り4%の場合)
一切働かない場合、高額のFIRE資産が必要となります。
サイドFIREとは
資産運用で収入を得るとともに、仕事でも収入を得る。
経済的自立をすることで、好きな仕事を選んだり、勤務時間を減らすことができる。
例:FIRE後に生活費として年300万円必要な場合
・資産運用による不労働所得 年180万円。 ・少し働いて得る勤労収入 年120万円。 で暮らすとすると、FIREで必要額4500万円
毎月12.3万円を20年間積立投資すると達成可能。(利回り4%の場合)
このように、資産運用+勤労収入を組み合わせた、「サイドFIRE」なら誰でも目指せます!!
「サイドFIRE」であれば40代・50代でも数年で達成できる
一般的にFIREとは、20代、30代から準備を始めるものだと思われています。
しかし、40代や50代でも全く遅くはありません。
FIREの目標額は、「年間生活費 × 25倍」で計算します。
これは、退職後、資産運用をしながら4%未満に支出を抑えることができれば、高確率で30年以上資産を維持できるという米国の金融理論、いわゆる「4%ルール」をベースにしています。
まず、40代共働きの夫婦のケースを見てみましょう。
年収は、1000万円、家賃と生活費を合わせて25万円で暮らすとしましょう。
この場合、フルFIREに必要な金額は、「25万円 × 12ヶ月 × 25年間 = 7500万円」です。
すでに、手持ち資産が500万円あったとしてもこれから7000万円の準備が必要。
ただ、きちんと支出が抑えられていればフルFIREも夢ではありません。
夫婦合計の手取り収入が770万円から年間の生活費300万円を引くと、単純計算で月40万円弱が残ります。
これを全額投資に回せば、フルFIREは55歳〜60歳で達成できるでしょう。
退職後も夫婦で月18万円の労働収入を得る前提のサイドFIREなら、およそ4〜5年で達成できる計算になります。
次は、50代独身のケースで見てみましょう。
月のせいかつひが21.5万円なら目標額は6450万円になります。
手持ち資産が1200万円あれば、残りの5250万円を準備すれば良いことになります。
手取り収入が500万円だとすると生活費を差し引いて月20万円程度を投資に回せることになります。
フルFIREは早めに積み立て投資を開始すれば65歳程度で達成できることになります。
サイドFIREであれば3〜5年後には達成できることになります。
高収入の世帯でもフルFIREのハードルは高いと言えます。
しかし、今の時代、少しでも早く退職できるならありがたいことだと心得えておくことも大切ではないでしょうか?
成功者はどう増やした?「全世界」と「米国株」は必須
4%ルールでは、年4%以上で運用することが前提になっています。4%というのは米国の過去のS&Pが下部成長率年7%からインフレ率(物価上昇率)3%を引いた数字になります。
日本のインフレ率は、1%未満のため、よりFIREしやすい環境と言えるでしょう。
しかし、年4%というのはある程度のリスクを取らなければ達成できない数値になります。
さらに、リスクを取っても成績が保証されているわけではありません。
FIREでは運用の手段が非常に重要な鍵となります。
では、FIRE成功者はどう資産を増やしたのでしょうか?
その要因が投資信託・株・ETFというです。
いずれも一定額で長期にわたり定期的に買い付けることで、リスクを抑え利益を生み出しやすくなります。
投資先の大本命となるのが米国株です。
アメリカには、アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムといった巨大IT企業や、コカ・コーラ、P&Gといった老舗大企業が数多く存在し、世界経済を牽引しています。
米国の主要株式指数(S&P500やNYダウなど)に連動する投信やETFなら、ダイレクトに米国株の成長に乗ることができます。
他にも、先進国株投資や全世界株式を対象としたインデックス型投信も良いでしょう。
先進国や全世界と名はついていますが、実はその投資対象の6割から7割は米国株になっています。
投資信託よりもリスクは高まりますが、より高いリターンを狙って個別の米国株への投資もアリでしょう。
値上がり率が狙えるだけはなく、配当に夜株主還元を重視する米国株は、配当利回りだけで4%を達成できる銘柄が多数存在する。世界一の経済大国へ投資することがFIREへの最短ルートになります。