「有能な平社員が昇進を続けていると、やがて無能になる」という有名なピーターの法則があるように、出世したら「足りないものをどう補うか」と考えることが、これまでのビジネス社会のスタンダードな考えだった。
能力主義の階層社会では人は能力の極限まで出世するため、有能な平社員が昇進を続けていると、やがて無能になるというもの。
昇進した先には今までやっていた仕事と別の能力、つまり新たなスキルが必要とされることを認識し、自分がどの程度その能力、環境に適応できる柔軟性があるのかを見極めなければならない。
そして「足りない場合は、どう補うか」を考える。
仕事内容に興味があるもの、集中できるものがあるかどうかを、一度自身の胸に問いかけてください。これが二つ目の注意点です。
単に偉くなりたい、出世したいという思いでは、ストレスがたまり、いずれ壁にぶち当たります。偉くなることのためだけに、こんなに我慢しなければならないのか、となってしまう。もちろん自分の強みを磨くことにもなりません。
そうではなく例えば好奇心という強みを持つ人が、仕事の中に興味を持てるものがある。だから好奇心を発揮し、向学心が生まれて集中して勉強し、忍耐力もつくという形が理想です。
ビジネスで成功するためにも幸福な人生を送るためにも、仕事に集中できる部分があるかが必須なのです。単なる出世欲では長い仕事時間を乗りきっていけませんし、そのような個の集まりでは企業も発展しません。