サイドFIREの達成を早めよう。
1章で、NISAの仕組みができました。一般NISA、つみたてNISAを選ぶかどうかはあなたのサイドFIREの計画になりますので、無理なくサイドFIREに向かって進んでいきましょう。
本章では、NISAの仕組みが出来上がり、さらに米国株の投資信託に割り当てる金額にゆとりがある方、早くサイドFIREに近づきたいと思う方向けに、より多く投資に割り当てるための内容について紹介したいと思います。
基本的な投資スタンスは、余剰金で対応する。
ここを超えた内容は紹介しませんので、無理をして、借金をしたり家計をマイナスにして不幸になったり不安にならないようにしていきます。レバレッジを効かせたやり方、信用取引を使ったやり方は、無理がある方法として、本書では取り扱いません。給料の殆どを投資に回し、貯金が全くないという方法はやめた方が良いと考えています。
余剰資金のうちから無理をしない範囲で投資信託の額を増やすことができれば、投資が加速されて目標額に達成する期間が短くなるという方法を紹介していきます。まずは、できることを並べてみましょう。
主業しか収入がないサラリーマンの場合、以下の対応により、収入を増やす・減らさないようにすることができるため、投資にお金を回すことが出来ます。実はサラリーマンでやれることはかなり限定されているんです。
・やれること1:サラリーマンの給料を増やす。
・やれること2:節税で給料を減らさない。
・やれること3:節約で給料を減らさない。
・やれること4:主業以外の副業で収入を増やす。
<やれること1:サラリーマンの給料を増やす。>
サラリーマンの場合、主業の収入は、給料・ボーナスになります。この収入を増やすことを考えてみましょう。
現在、岸田政権では、「3%の給与引き上げを」ということで、岸田首相が「新しい資本主義」推進で分配呼びかけている状況です。もちろん、給料、ボーナスを急に増やすことは難しいかもしれません。しかし、日々の業務をしっかりと行うことで、数年後に昇格・昇進することで給料も大きく変わってくるのではないでしょうか?
また、残業をすることができれば、少しでも投資に回すことができるため、主業の収入を増やせないか検討してみてください。
昇進・昇格を目指そう!
サラリーマンにとって、給料が大きく増えるタイミングは、昇進・昇格です。係長から課長になることができれば、年収も1000万円も超えるという記事も多くあります。
厚生労働省が発表した令和2年「賃金構造基本統計調査」概況によると、各役職における賃金は以下の表の通りです。
男性 | 女性 | 差 (各役職-課長) | |
一般社員 | 29万8,300円 | 24万8,100円 | 20万700~19万5,000円 |
係長 | 38万1,700円 | 33万7,300円 | 11万7,300~10万5,800円 |
課長 | 49万9,000円 | 44万3,100円 | ー |
部長 | 60万1,700円 | 52万500円 | 7万7,400~10万2,700円 |
一般社員よりも係長、係長よりも課長、課長よりも部長というように、なるべく上の職位を目指して行くことにより、サラリーマンの給料が増えていくことになります。30代後半から40代になると、課長になれるかどうか、昇格・昇進のタイミングに近づいてきます。この昇進のタイミングをしっかりと掴むことにより、年収を上げることになります。
戦略を持って、若いうちから課長に必要なスキルをしっかりと身につけていきましょう。
すぐに収入を増やせない場合は、残業も積極的に行おう!
サラリーマンが短期に実施できる収入アップは、残業しかありません。管理職になると、残業代が出なくなったり、会社からの補助がなくなったりすると聞いたことがあります。実際に、課長になると、残業して成果を出すよりも、限られた中で成果を出すことが求められるため、残業がつかなくなると思います。
しかし、一般社員や係長の時代は、残業代が付くことが多いのではないでしょうか?働き方が変わる中、残業しないこと、残業しすぎないことが求められているのですが、やはり給料が中々上がらないのであれば、もらえるものはもらっておきたいものです。
一方、無償残業が問題となるブラック企業もあります。働いたことに対する対価をもらえるのが法律で決まっていますので、給料を出さずに労働力を搾取されないよう、体や心を壊さないようにしてください。
<やれること2:節税で給料を減らさない。>
税金を効率的に節税しよう!
年収が上がると、税金も多く取られてしまうようになります。種々引かれてしまうので、結局年収が上がっても、手取りとして手元に残る金額が減ってしまうということになります。そのため、年収が上がったとしてもあまり給料が増えたという実感を持てないという話をよく聞きます。
サラリーマンは給料をもらう前に税金を引かれてしまうので、対応できる節税の方法としては、一度払った税金を取り戻すということになります。
大きく節税の方法として挙げられるのは、「ふるさと納税」と「年末控除」になります。
ふるさと納税や年末控除は、自分で申請をしないと払った税金は戻ってきません。税金を還付してもらえる手段としてしっかりと税金を取り戻しましょう。
・やれること3:節約で給料を減らさない。
行ったつもり、やったつもり募金、節約したお金を投資に回せないか考えてみましょう。行ったつもり、やったつもり募金とは、これから起こす行動を見直すことにより、お金が浮かないか考える活動です。必要な活動であればお金を使うことは大切と考えていますので、節約してしまったことにより、人間関係が悪くなるなどが目に見えている場合はお金を出し惜しみしないようにしてください。
この活動は、よくよく考えた時にやめておいても特に問題とならないのであればやめる。その時にかかったであろうお金を投資に回すという考え方です。
サラリーマンは多くの誘惑があります。その中でやめれられる事を考えてみたいと思います。
<飲み会>
サラリーマンは、仕事を円滑にするために、人付き合いが重要と言われています。しかし、本当に飲み会をしないと人付き合いが良くならないのか考えてみましょう。
2022年は、ようやくコロナが落ち着き始め、人の交流が始まりました。今まで我慢した分、飲み会を実施したくなっているのではないかと思います。しかし、飲み会を1回5000円、2次会を2000円とすると、約7000円。上司であれば、部下の飲み代も出してあげる。終電を逃せば、ホテルに泊まったり、タクシーを使ってさらに散財する。日々の感謝の気持ちを伝えるのも重要ですが、お金を出して感謝を伝えるしかないような人間関係になっていませんか?
飲み会を1回延期するだけで、約7000円を浮かすことが出来ました。このお金を投資に回すことが出来ないものでしょうか?
<付き合いゴルフ>
ひと昔は、役員や部長と回るゴルフ接待で、新人や若手が顔を覚えてもらうことで出世が早くなったということを聞いたことがあります。歳を取りおじさん・おばさんになると、体がうまく動かななくなりますが、ゴルフは歳を取っても楽しめるスポーツです。
付き合いのためにゴルフクラブを購入し、高速道路を使って朝早くから準備をし、上司を接待しながらラウンドを回り顔を覚えてもらう。一体いくらかかっているのでしょうか?
新品のクラブを買うのに10万円、高速道路・ガソリンで往復10000円、ゴルフ場利用で10000円。平日だと安いからという言い訳があるかもしれませんが、初期費用10万円、毎回20000円程度の出費。このお金を投資に回すことが出来ないものでしょうか?
<パチンコ・競馬・競艇などのギャンプル>
やることがないと、お金を増やそうとパチンコや、競馬、競艇などのギャンプルに手を出してしまうことがあります。お金があれば参加できるし、投資額よりも大きなリターンが入るかもしれません。しかしこれらは、ハイリスク・ハイリターンの投機になります。
例えば、パチンコだと、最近では出玉がかなり制限されていると聞きました。ギャンプルの依存度が高すぎるからだと言うことです。そうすると、投資の割にリターンが少ない。いつ当たるかわからない台に座り、1万円を次々投入する。
待ってください!このお金を投資に回すことが出来ないものでしょうか?
<奢ってもらった募金>
歳をとると、サラリーマンは奢ってもらうよりも奢ってあげる機会が増えてきます。しかし若手の頃は、何らか上司が奢ってくれるのではないでしょうか?この気持ちを受け取り、投資に回し、自分が上司になったときに還元してあげてください。奢ってもらった分の金額を感謝を忘れず投資に回せませんか?
<楽天PointClubポイントを投資>
月々の支払いを楽天のクレジットカードで支払っていると、楽天ポイントが貯まります。そうすると、楽天ポイントが毎月もらえるのですが、このポイントを投資に回す事を考えてみませんか?
楽天ポイントは、楽天Payなどで使うことができるのですが、まずは楽天PointClubで運用するようにしています。このポイントを楽天証券では投資に使うことができます。期間限定ポイントではなくもらったポイントを投資に回す。このお金を投資に回すことが出来ないものでしょうか?
このように幾つか事例を挙げてみました。私自身も、サイドFIREの仕組みを始める前は、狭い視野でお金を増やそうとしていました。今では、行ったつもりで投資に回した方が、将来増えると考えることができるようになり、色々な誘惑を我慢できるようになりました。その気持ちが発生する度に行ったつもりになり、負けたつもりにして、1万円を投資に回せばよいと考えることにしています。・やれること4:主業以外の副業で収入を増やす。
サラリーマンが副業する、メリット、デメリット、注意点を紹介しながら、副業で得られた収入をサイドFIREの仕組みの投資に回し目標額に達成させましょう。基本的に、副業は、本業をやりながら、サイドFIREの目標値に達成するための活動と捉えて紹介していますので、サラリーマンを続けながらどうやって収入を得られるのかを考えてみてください。サラリーマンでも副業ができる時代がやってきました。しかし、副業に力を入れすぎると、本業に影響が出てしまう可能性があるので注意しましょう。
サラリーマンが副業をするメリットは以下のとおりです。
・収入を増やせる
・スキルアップ・キャリアアップにつながる
・リスクヘッジになる
<収入を増やせる>
副業の最大のメリットは、なんと言っても収入を増やせる点です。
得られる収入は副業の種類によって異なりますが、月に10万円以上副業で稼ぐことも夢ではありません。
<スキルアップ・キャリアアップにつながる>
副業は、今後のスキルアップ・キャリアアップにつながる可能性があります。
副業で新たな分野の仕事にチャレンジすれば、本業では得られない知識や経験を積むことができるでしょう。
また副業をすることで、本業以外の人脈を形成することも可能です。
稼ぎながらスキルアップができるのは非常に大きなメリットではないでしょうか。
<リスクヘッジになる>
本業以外に収入を得る機会が増えることで、リスクヘッジになります。
万が一本業の会社の経営が苦しくなり収入が減ってしまった場合でも、副業の収入があれば安心できるはずです。
続いて、サラリーマンが副業をするデメリットについて解説していきます。
・本業に支障をきたす可能性がある
・確定申告が必要になる場合がある
・思っていたほど稼げないこともある
<本業に支障をきたす可能性がある>
あまりにも副業に力を入れすぎてしまうと、本業に支障をきたす可能性があるので注意が必要です。
特に副業を始めたばかりの頃だと、精神的にも体力的にも負担が大きくなってしまうかもしれません。本業のパフォーマンスを低下させないためにも「夜はしっかり寝たい」「終業後の自由時間はしっかりリフレッシュしたい」という方は、朝に副業するのがおすすめです。頭がすっきりとした状態だと効率良く作業ができるかもしれないので、ぜひ試してみてください。
<確定申告が必要になる場合がある>
副業による所得が1年間で20万円以上になった場合は、確定申告が必要になります。
もし確定申告をしないで放置したら、追加徴税が課されたり、場合によっては刑事罰の対象になることもあります。
忘れずに確定申告を行うか、確定申告をしたくない場合は副業の所得を年間20万円未満に抑えるという手もあるので、事前によく確認しておきましょう。
<思っていたほど稼げないこともある>
副業は、必ず稼げるという保証はありません。費やした労力に見合わない報酬額で、「思っていたほど稼げない」と悩んでしまうこともあるでしょう。もし自力で稼ぐのが難しいと感じた場合は、FXの自動売買ツールを利用したり、積み立て投資を行うのも一つの手です。
サラリーマンが副業する際の注意点を紹介します。
・機密情報の漏洩
・税金の申告漏れ:確定申告
・本業の就業規則
・本業への悪影響
<機密情報の漏洩>
副業をする際に注意したいのが、機密情報の漏洩です。
本業の会社で得た情報を副業先で利用したり、個人情報を流出させることは、就業規則違反となり懲戒処分の対象となる場合はあります。また機密情報の漏洩は民事上の責任を追及されることにもなるので、機密情報の管理は徹底するようにしましょう。
<税金の申告漏れ:確定申告>
副業の年間の所得が20万円を超えた場合は、確定申告をしなければいけません。確定申告は、1年間の所得を申告して納税額を決定するという大切な手続きです。もし申告を忘れてしまった場合はペナルティが課されることになるので、必ず忘れないように注意してください。
<本業の就業規則>
副業を始める際には、事前に本業の就業規則を確認しておきましょう。副業がOKな会社でも、すべての副業を認めているわけではなく特定の業務や業種に制限していることもあります。また会社によっては就業規則で副業を禁止していることもあります。就業規則に違反した場合は、解雇や懲戒などに繋がる可能性もあるので注意してください。
<本業への悪影響>
副業を始めたことで、本業への悪影響が出てしまう恐れがあります。
例えば本業と副業のスケジュールが重なってしまったり、疲労が増して本業のパフォーマンスが低下してしまうなどのケースがあります。
サラリーマンの副業に関するQ&A
サラリーマンの副業に関するQ&Aをまとめました。
・副業をしたら会社にばれる?
・怪しい副業もある?
<副業をしたら会社にばれる?>
副業を始めたら、基本的には会社にばれてしまいます。ほとんどのサラリーマンは毎月の給料から住民税が天引きされていますが、副業で収入がアップすると住民税も増えてしまうため、この住民税の金額から副業が発覚してしまうでしょう。また、副業していることをうっかり同僚に話してしまった場合、噂が広まって副業がばれてしまうというケースも考えられます。思わぬトラブルに発展しないためにも、事前に副業の可否を確認しておくと安心です。
<怪しい副業もある?>
副業の中には、詐欺目的のものや悪質なものも潜んでいます。例えば、「クリックするだけで100万円稼げます」などの文言が書かれている場合は、詐欺案件である可能性が高いでしょう。他にも、「異常に報酬が安い」「高額なコンサルティング料が発生する」「商品を購入させられる」などの案件を見かけた際は、避けた方が良いです。副業を始める際は、サービスの運営会社や利用者数、口コミなども事前に調べておくと安心です。
2022年の現在、コロナ禍の影響により、世帯収入が減り生活がとても厳しい状況になっています。ただ単に会社に所属するだけでは給料は思うように増えない中でも、今後の増税、環境の変化による物価高などにより、ますます生活は厳しいものになることが予想されます。
サラリーマンなどの働く人たちは、本業をやりながら副業することが、今後当たり前になってくるのではないかと思います。それは、在宅勤務を行える人たちが、会社に行かずに家にいながら仕事をすることができる様になってきているからです。また、自宅で働く環境も整いつつあります。十数年前では、PCのスペックも悪く、ネットワークの整備もできていませんでした。しかし、技術進化により、一人一人にPCやスマホが当たり前になっていくると、ビデオ通話、リモートで仕事ができる様になってきました。
この様に、会社に行かなくても働ける環境が整ってくると、今まで、通勤に片道1時間、往復2時間をかけていたサラリーマンの人は、1日あたり2時間確保できる様になります。この通勤の隙間時間が、ちりも積もれば山となると言う様に、有効に使えればかなりの時間を自分のために使うことができる様になります。
例えば、移動時間を自分の勉強時間にあてる、運動の時間にあてるなど、単に電車に乗っていたり、電車に乗っているなどの通勤の時間を別の時間として使える様になります。
会社に縛られていた時、当たり前の様に会社に行って時間を過ごす。家に帰るのは寝るためだけということではなくなってくるんです。
さて、この様に、時間ができた時、自分は一体何ができるのか考えていますでしょうか?確かに、長年仕事をやってきましたので、会社の仕事はできる様になってきました。
しかし、いざ、自分の空いた時間を有効に使おうと思った時、会社で蓄積してきたスキルは全く使えないことに愕然とします。メンバーと一緒に行っている仕事も、副業の場合、全て自分一人で行う必要があります。
副業は、収入が減ってしまった時の構えや、サイドFIREの目標値に達成するお金がない場合の本業の支えという形で紹介していますが、本業に支障のない範囲で副業することによって、スキルアップやモチベーションに繋がり、本業にも好影響が出るのであれば、短期でも副業を実施してみることを考えてみてください。
現金資産と投資資産のアセットアロケーション、ポートフォリオを見直そう!
あなたは、サイドFIREを実現するための長期計画として、NISAの仕組みで、20年間ほったらかしにすることを始めました。また、本業の収入を増やすこと、減らさないように工夫すること、節税すること、副業することも考えて投資資金をいかに確保し、投資額を増やすことで目標達成のための投資を行うことも考えて頂きました。
ここでは、本当にあなたが思うサイドFIREになっているのか検証するため、今一度振り返ってみましょう。また、NISAの投資を最低限の支出と考えると、これ以上本当に資金を捻出することができないものでしょうか?
そのため、まずは金融資産の状況を一旦整理し、今のままで良いのか、もう少し手が打てるのかを確認していきましょう。
投資計画を立てることをアセットアロケーションと呼びます。運用の目的や期間に応じた概要を計画することです。その上で、ポートフォリオを組み立てて投資を実行する。その後、個々の投資を評価してポートフォリオの内容を組み換え、最適な投資に役立てるという流れを組む必要があります。
金融投資用語におけるポートフォリオとは、「金融商品の組み合わせ」を意味する言葉になります。株式や投資信託と言った商品分類だけでなく、具体的にどのような銘柄を示すのかという情報をすべて含んだものになります。ポートフォリオは投資の具体的な内容を把握するために必須になります。
私の場合、投資に回せていない休眠している現金が銀行口座に入れっぱなしの状態でした。これではいくらも増えないため、アセットアロケーション(長期の投資計画化)とポートフォリオ(どの資産を購入するか)の見直しは必須な状況でした。どこまでサイドFIREのために投資信託に割り当てられるか考えてみた内容を紹介します。
現金と、アメリカ株のインデックス株の購入だけで本当に良いの?現金は幾ら残しておくと大丈夫なの?無理な投資はしていないの?他にはやらなくて良いのかなどを考えてみましょう。
投資に回すお金と銀行口座に入れておく最低金額を決めよう
現在、銀行では1000万円を超えた金額は、銀行が潰れた時に補償してもらえないという事をご存知でしょうか?ただでさえ金利が低くて預けていても預金が増えないのに、1000万円を超えると補償してくれないなんて寂しい限りです。
そのリスクのために複数口座を持つと管理面で面倒ですし、預金も増えないとなると良いことではないです。
しかし、投資に全て余剰資金を回してしまい、現金を自由に動かすことが出来なくなるのもリスクが高すぎます。そこで、日々の現金をどこまで残しておけば、次の手を打てるのか、投資がリスクにならないのかを考えていきましょう。
それでは、銀行口座にいくら残しておけば、無理なく投資に回すことができるのでしょうか?よほど、家を買う、車を買うなど、数百万円の大きな支出がなければ、月々の支出の3ヶ月程度の支出分を確保していれば、余剰資金を無理なく投資に回すことがということができるという考え方があります。3ヶ月分だと不安だという方は、6ヶ月分にするなど。余剰金をいくら残すのが良いかを検討してみてください。
私の場合、今までサラリーマンの給料がそのまま銀行口座に入ったまま、特に投資をしてきませんでした。予め給料が口座に入る前に、所属する企業の持株会の自社の株を積み立てている以外は、ほとんど口座に残ったままでした。そのため、現金をいくら残せば良いのかの計画もなく、日々を過ごしてしまっている状況でしたので、6ヶ月分を残す前提で、アセットアロケーション、ポートフォリオを検討しています。まだNISA1年目ですので、まずは多めの預金を残す戦略を取ることにしました。
あなたは、サイドFIREに向けてどのような状況にありますか?いくら資産を持っていますか?このような質問に明確に答えられれば、明確なアセットアロケーションがあり、ポートフォリオも決まっている状況にあると思います。そうでなければ、1年単位、5年単位でも良いので先のことを見据えて月々いくら投資に回せるのか、ライフスタイルに合わせて計画を立ててみましょう。
例えば、30万円の収入に対して20万円の支出があったとすると、3ヶ月分の支出として、約60万円を常に現金で確保し、それ以外の余剰金を投資に回すことができることになります。しかし、常に何か緊急で支出しなければならないこともあるでしょうから、100万円があれば、3ヶ月は乗り切れるということになります。
その際に、預金が500万円あったとすると、約400万円がずっと銀行口座に眠ってしまい、新たな資産を生み出せずという状況になっているということです。
例は極端ですが、400万円を投資に回せるという判断ができたと思います。余剰金と判断できた400万円を眠らせていても預金金利がつくわけではありませんので、このお金をどう使ってサイドFIREに向かっていくべきか考えていただきたいと思います。しかし、いきなり400万円を大きな金額を投資に回すことは難しいかもしれません。
まずは、一度、資産を棚卸してみると、成り行きで貯金している場合は、色々なところに分散していて、集めてみると大きな金額になるかもしれませんし、逆に全くゆとりがないという場合もあるかもしれません。このように、どの程度の資金を投資に回せるのか、投資計画を立ててみましょう。
資産の棚卸しができたら、どのような投資スタイルができるのか、どのようにお金を捻出するのかを計画を立ててみてください。もし余剰金が足りなかったり、サイドFIREに到達しない分は家計を見直したり、副業などできないか考えていきましょう。
会社の福利厚生、結婚資金や、子供が生まれてから将来のための定期預金にと色々積み立ていると思います。色々と積み立ててきたものの資産が一体いくら資産があるのか把握していますか?
会社の仕組みだったり、友人に相談して始めたものがあったり、色々手を出してみたけど、ほったらかしになっていて現状が一体どうなっているのかあまりわかっていない場合もあります。そのような場合は、一度、今までの資産を棚卸してどの程度資産がたまっているのか把握するのも大切です。
確認のために、Webにログインしたりする必要もあるためIDやパスワードの再確認になって良いと思います。
当時は良かれと思っていたかもしれませんが、今考えると、無駄な仕組みになっていたり、あまり有効な投資になっていないものがあるかもしれません。この機会で、見直しできるものは見直しをしてみましょう。
・結婚資金を貯める、欲しい車を買う、家を買うなど、大きな支出に備えて貯蓄用の口座を開設し、給料から天引きで自動的に口座にお金が貯まる仕組みを導入。
⇨欲しいものが手に入った後も、仕組みを変えることなくずっと定額で貯め続け、目的もなく余剰の現金を保有。
・子供が生まれたので、将来の積み立てのために銀行口座に積み立て口座を作り定期的に給料から天引きされる仕組みを導入。
⇨現在では、預金金利が悪く、別の方法で貯蓄した方が良いのにほったらかしにしてなにもしていない。結局投資効率が悪く、子供に良い資産を残せていない。
皆さんもこのように思いつくものが一つや二つあるのではないでしょうか?
では早速、現有資産の状況を整理をしてみてください。一度全ての金融資産を洗い出すことで、一体いくらあるのか確認するとともに、無駄な資金、無駄な資金が炙り出されるはずです。
今一度、アセットアロケーション、ポートフォリオを再構築しましょう。
無駄な生活を見直し、節約したお金と臨時収入を投資に回しましょう!
先章にて、銀行口座に幾ら残せばよいを考慮した上で余剰金がいくらあるのか確認しました。
次は、今の生活の中に、無駄が潜んでいないか確認してみましょう。もちろん、家族や子供に必要なものを買ってあげる、自分がやりたいことをやるお金を止めるというのは、幸せな人生を送ることにはつながりませんので、何んでもかんでも節約して欲しいというものではありません。言いたいのは、無駄になっている部分が本当にないかという事を確認しているかだと考えています。
例えば、スマホの料金も見直すことで、5000円だった月々の費用を1000円にすることができれば、4000円を捻出でき、年48000円が投資に回せます。このように、同じ状態を維持しつつ、より良い手段に置き換えることで、余剰金が作れないかを考えていきましょう。
こうすることで、つみたてNISAの場合、毎月3.3万円の積み立てをしているところに、48000円(1.3ヶ月分相当)を上乗せすることができるのです。たった月4000円かもしれませんが、1年の積立額を上乗せができ、サイドFIREに近づくのです。
このような生活の見直しによる無駄の排除はやらない手はないと思いますので、その他にも、今一度無駄になっていることがないかを探し、投資を加速させていきましょう。